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【徳島県上勝町】ごみ収集車が来ない?「ゼロ・ウェイスト」運動について話を聞いてきました!
こんにちは、高知に移住して3年目のライターaimi(@aiaiminini)です。
四国に住み始めてしばらく経ちましたが、
[chat face=”SnapCrab_NoName_2018-8-1_9-25-26_No-00_0801092807.png” name=”aimi” align=”left” border=”red” bg=”none”]徳島のほうに全然いけていないな~視察したいな~[/chat]
と思っていたところ、移住者が集まる&全国から年間2,500人の視察者が来る町があると聞きつけて行ってまいりました!
徳島県上勝町、人口1,600人弱・四国で一番小さな町。
そして上勝町は全国に先駆けてステキな取り組みをされています。
「ゼロウェイスト運動」!
視察ツアーを企画・運営されている「パンゲア・フィールド」さんに話を伺ってきました。
「ゼロ・ウェイスト運動」とは…ごみを出さない社会を作ろう!という活動
「ごみをどう処理するかではなく、ごみ自体を出さない社会を目指すことです。」
ゼロ・ウェイストとは、無駄・ごみ・浪費 をなくすという意味。
出てきた廃棄物をどう処理するかではなく、そもそもごみを生み出さないようにしようという考え方です。「焼却・埋め立て・何でもリサイクル」がもたらしたのは、資源の無駄遣いと有害物質による健康被害と水質汚染など環境への悪影響でした。
ゼロ・ウェイストは、そんな社会の仕組み自体を変えていこうとするものです。
~「特定非営利活動法人 ゼロ・ウェイストアカデミー」オフィシャルホームページより引用
「ごみをゼロにする?」とひとことでいっても簡単なこととは思えません。
実際の取り組みはわかりませんよね。
そこでNPO法人「ゼロウェイストアカデミー」さんを中心に、以下のような活動をされています。
- 上勝町を「ごみゼロ」に近づけるにはどうすればいいか考える
- 上勝町「日比ヶ谷ごみステーション」管理運営
- リユース拠点「くるくるショップ」企画・運営
- ゼロ・ウェイスト認証制度の設計・運用
ひとつひとつくわしくみていきましょう。
【徳島県上勝町】「ゼロ・ウェイスト」のおもな活動
上勝町を「ごみゼロ」に近づけるにはどうすればいいか考える
上勝町は2003年、日本初の「ゼロ・ウェイスト宣言」を行いました。
そのあと、形が違えども「ゼロ・ウェイスト宣言」を熊本県水俣市や奈良県斑鳩町も行っているそう。
血のにじむような努力の末、上勝町のリサイクル率は驚異の80%以上まで上がってきています。
東京やその他市町村のリサイクル率は19%~20%くらいだというので、これはものすごい数字といえます。
では何をやってその数字をたたき出しているのか?みていきましょう。
「日比ヶ谷ごみステーション」管理運営…45種類の分別でリサイクル率・驚異の80%へ
上勝町ではごみ収集車が走っていません。
住民の52%が65歳以上、みなが車を運転できるわけではない。
それなのにすごいと思いませんか?
- 自宅にコンポスト→肥料にできる(住民負担1万円で導入可能)
- ゴミステーションの活用(ごみを45種類に分別)
①で極力ごみの量を減らし、②でほぼすべての資源をリサイクル。
その②の拠点となっているのが「日々ヶ谷(ひびがや)ごみステーション」です。
もともとはココに穴を掘り、何でもかんでも埋めていたというのですから驚き。
生ごみ以外のものは土にかえるわけがありませんし、燃やせばダイオキシンが出ます。
[chat face=”SnapCrab_NoName_2018-8-1_9-26-4_No-00_0801093015.png” name=”aimi” align=”left” border=”red” bg=”none”]法律もあったけど、健康面でも本当にやめてよかった…![/chat]
分別が45種類もあれば大変と思うかもしれませんが、住民の皆さんは手慣れた感じで分けてらっしゃいましたね。
生ごみがないリサイクルステーションは「まったく臭くない」のが最大の特徴です。
そして普段の住民の生活に支障がないのか?といわれればあまり支障はないそう。
毎日開いているし、上勝町にはスーパーがひとつもないので、週1回くらいは徳島市(車で1時間ほど)方面まで山を下りて買い出しに行くのだそう。
その道中にあるため「ついで」に立ち寄る方が多いためなのだとか。
[jin-iconbox10]町内にある1か所の「ごみステーション」へのごみの持ち込みが困難な単身高齢者等の世帯向けには、ごみの運搬支援があります。2か月に1度、登録世帯へ回収に行き、格安(45ℓあたり¥10)で町の職員が運搬しています。[/jin-iconbox10]
リユース拠点「くるくるショップ」企画・運営
ゴミステーションのなかには「くるくるショップ」というリサイクルの拠点があります。
「ショップ」と名前がついていてもけっして”お店”ではなく、「交換」「シェア」の場。
すべての物を無料(タダ)で持って行っていいのだそうです。
上勝町に引っ越してきた方は「とりあえずここに寄れば助かる」、という場合が多いのだとか!
私もよくリサイクルショップにはお世話になりますが、流行りのものはほんとうにすぐ店頭に並ぶ。
[chat face=”SnapCrab_NoName_2018-8-1_9-25-26_No-00_0801092807.png” name=”aimi” align=”left” border=”red” bg=”none”]考えちゃいますよね‥‥[/chat]
何でもかんでも使い捨て、という時代は見直したほうがいいのかもしれません。
ゼロ・ウェイスト認証制度の設計・運用…「意識高い」お店を増やす
今回、視察の合間にランチの時間があり「カフェ・ポールスター」さん昼ご飯を食べに行きました。
https://www.aimisuna.com/2019/05/31/cafe-polestar-kamikatsu/
と~~ってもステキなカフェだったのですが、こちらも「ゼロウェイスト宣言」に賛同し「認証」を受けているお店です。
少し長いですが、掲載しておきます。
ゼロ・ウェイスト認証制度は、ゼロ・ウェイストに取り組む事業所を独自の基準で公的に認証する制度です。
各事業所は、
‐ 従業員がゼロ・ウェイストの研修を受けていること
‐ 自治体の制度に則り、適切な分別・リサイクルに取り組んでいること
‐ ゼロ・ウェイスト活動に目標を設定して計画的に取り組むこと
以上3つの条件をクリアしたうえで、以下6種類の基準で審査されます。
◇LOCAL FOOD
地域の食材を活用し、地産地消に努め、ごみの発生抑制に取り組んでいる
例)地元農家から直接仕入れを行うことで、容器包装を使わず仕入れている
◇RETURNABLE
食材や資材の調達において、ごみの発生抑制に取り組んでいる
例)仕入れの際にマイコンテナやクーラーボックス等を持参し、仕入れ容器ごみを削減している
◇IDEA
おしぼり等の無料サービスにおいて、ごみの発生抑制に取り組んでいる
例)おしぼりはリユース、シュガースティックではなく角砂糖をポットで出すなど使い捨て製品を使わない
◇OPEN for ACTION
利用者がごみの削減あるいは分別に取り組める工夫をしている
例)顧客へゼロ・ウェイストに取り組んでいることを情報発信し、参加できる仕掛けを設けている
◇BYO
利用者が食器や容器ごみなどの代用品を持ち込むことで、ごみの発生抑制に繋がる仕組みを導入・周知している
例)マイボトルを持参すれば割引があり、コーヒーを使い捨て容器無しでテイクアウトできる
◇LOCAL REUSE
再利用を通じ、地域内のごみの発生抑制・資源循環に取り組んでいる
例)古民家や建具など置いておくと廃材としてごみになってしまう地域資源を活用し、店舗に活かしている
~「くるくるWEB」より引用
「カフェ・ポールスター」は6つの中の、5項目の認証ということで、上勝町のなかではかなり優秀( ゚Д゚)
たとえばおしぼりのサービスはなく、ハンカチの持参を推奨しています。
視察後に立ち寄らせていただいた、上勝町のクラフトビール屋さん「RISE&WIN BREWING CO. BBO&GENERAL STORE」さんも3項目認証。
2020年には「ごみゼロ」の上勝町が実現できるのか?
案内していただいたスタッフさんも「来年ですね。。。」とおっしゃっていましたが、本当のゼロってかなり難しいです。
1,600人の住人がいて、あんなに小さなごみステーションでだけで済んでいるだけでも驚きは驚きなんですが、ゼロって本当に「ゼロ」なわけですし…
結果は来年の新聞や報道などで知ることになるとは思いますが、上勝に来たからには他人事とは思えません。
おなじ四国民として、熱く見守ろうと思っています。
2020年春、ゴミステーション併設の複合施設「WHY」がオープン
視察している横で建設真っ只中だったのが、「WHY」という新しいゴミステーション+複合施設。
上空から見ると「?」の文字に見えるという建物は、宿泊施設も兼ね備えているという…?!
清流吉野川のすぐ横でアクティビティもできるというのだから、上勝町のあそび場がまた増えますね(*^^)v
[chat face=”SnapCrab_NoName_2018-8-1_9-25-17_No-00_0801092714.png” name=”aimi” align=”left” border=”red” bg=”none”]これは改めて遊びに来たい![/chat]
2020年春に開業を予定する複合施設「WHY」を手掛けるのは、レストランやホテルなどの開発を行うトランジットジェネラルオフィス(東京・港)。「なぜごみを分別するのか」「なぜここに」といった疑問の答えを見つける場所にしたいという思いから、「なぜ」を意味する「WHY」を名称に選んだ。現在、同施設を運営する経営者を世界中から公募している。
住民がつかう新たなごみステーションのほかに16人収容できる4部屋のホテル、セミナールーム、企業や大学向けに貸し出すための研究室、アドベンチャー・エコロジーツーリズムの案内所を設置する計画だ。フライフィッシングやレイクカヤック、ピクニックなどを体験できるプログラムを準備する。施設での暮らしを通して、上勝町での移住の疑似体験も可能だ。
~https://this.kiji.is/447675694422066273?c=62479058578587648より引用
まとめ:「ゼロウェイスト運動」視察するだけでも今後のあなたの生活を変えるきっかけになります。ぜひ見に来てください。
今まで「ごみゼロ」的なイベントと接したのは、ミスターチルドレンの桜井さん&小林武史さんが中心となって行っていた「ap bank fes」に2度参加したくらい。
実際に日常で徹底的にやっている人や、町を目の当たりにしたことはありませんでした。
トレーやペットボトルを洗って資源ごみの日に出すことは当然やっていますが、どれに当てはまらないものは「燃えるゴミ」。
「燃えるゴミ」というのは、名前のとおり「燃やす」んです。
それに何の疑問もなくやっていた自分を恥ずかしく思いました。
確かにいま住んでいる町の分別は10種類程度しかないですが、本来は上勝町のような資源の回収をしなければリサイクルされないということは知っておかないといけないことだと思いました。
さらに分けたはいいけれど、回収業者さんがいなければ意味がないこと。
例えば牛乳パックの裏がアルミ紙が貼ってあるのものは、今までは「燃えるゴミ」でしかならなかったそうです。
それではいけない!と業者さんを徹底的に探し、回収してもらう流れにする。
そんな上勝町を見習わなければならないのではないか?と切実に感じました。
移住してきて、当たり前に清流が流れているのを見て「きれいなだあ」。
しかし、移住前はたくさんの汚い川や海を見てきました。
やはりそれじゃあいけないな、と思います。
人間が生きていく以上、このままだと未来の子供たちにこの自然を残せない。
自分たちだけ良ければいい、そう思ったら地球は終わりです。
ぜひあなたも上勝町に行って、考えを改めるきっかけを作っていただけたらと思います。
以上、『【徳島県上勝町】ごみ収集車が来ない?「ゼロ・ウェイスト」運動について話を聞いてきました!』の記事をお送りしました。
視察ツアーの拠点「パンゲアフィールド」のアクセス
今回視察ツアーを組んでいただいた「パンゲアフィールド」さん。
2,000円/人で好きな場所を3か所回ってくれます。
今回「ゴミステーション」の視察のほかに、上勝町のおもな事業「バイオマス施設」「(株)いろどり」についても理解を深めました。
個人で来るとなかなか視察が難しい場所も、説明付きでまわれるのは助かりますね。
また、「パンゲア・フィールド」さんはキャンプ場も経営されています。
視察後に月ヶ谷温泉(徒歩圏)に入って、キャンプなんてのも楽しいかもしれませんよ!
【住所】
徳島県勝浦郡上勝町福原川北
【ツアーの予約について】
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