登山

「山小屋の対応が悪い」と嘆く人へ。

こんにちは。aimiです。

わたしは2016年夏、避暑のために山小屋で2ヶ月間働いていました。

よく夏の最盛期、富士山の山小屋では「かなりシビアな態度を取られた」等と悪評が蔓延していますが

私のいた山小屋でも「対応が悪い!」とお怒りになるお客様がいたのでここに記したいと思います。

対応が悪いのには理由があります。

山小屋の対応は悪くても仕方ない。山小屋は旅館ではない。

山小屋(やまごや)とは、

山(山頂、稜線、峠、麓など)にある宿泊・休憩・避難施設。旅館ではない。~wikipediaより引用

山小屋は登山道の途中やアクセスの悪い場所に作られており

貴重な補給・トイレ・休憩施設です。

例えば、私の働いていた山小屋はふもとから4時間かかる場所にありました。

そんな場所に、建物を建てること自体が難しい工事になりますし、

食料などを運ぶのもすごく時間がかかります。

仮にヘリやロープウエーで運んだとしても燃料、労力が非常にかかります。

なので基本、「客>山小屋」の関係性は成り立たないと思ったほうがいいです。

なぜ「客>山小屋」の関係性は成り立たないのか

  • それより重要なことがたくさんあるから

これに尽きます。

たとえば、わたしの山小屋勤務中にあった例を出して考えてみましょう。

①お客の都合より、山小屋のスケジュールで成り立っている

山小屋の1日は「お客受け入れ」から始まるわけではありません。

清掃、弁当や食事の準備、ヘリ輸送物の整理。

お客様がチェックインされてチェックアウトされるまでも

時間が決まっています。

たとえば食事。

決められた時間通りに食堂に来てもらわないと

大変迷惑です。

なぜなら混雑しているときなどは、

消灯の21時までに3~4回転で食べていただくので

早く食べていただかないといけません。

それに遅れると最後の時間帯の方の睡眠時間が削られ

早朝出発したいというお客様に大変ご迷惑がかかります。

21時以降飲んで騒いでいるお客様には

どう悪く言われようが注意させていただいていました。

これはほんの一例ですが、

山小屋スケジュールから大きく外れた行為は、たとえお客様であっても許されません。

②スタッフはトラブル対応に常に備えているから

今回遭遇したのが

想定外の高齢者が何時間もかけて登ってくるケース。

勤務していた小屋は完全予約制だったので、

予約者が7人来ないというときは

スタッフ全員、食事がゆっくり喉を通りませんでした。

真っ暗闇の中ヘッドライトで岩場を歩き続け

19時半ころ到着したグループにはオーナーが厳重注意をしました。

言われたグループのリーダーの方が

「何だよ?!一生懸命歩いてこの時間になるんだよ。

しょうがないじゃないか」と逆ギレしてきました。

その後メンバー内でも思うところがある方(仲間割れ?!)も意見し始め

不穏な空気になってしまったのですが、

騒いでいてもほかのお客様にご迷惑ですし

早く食事をしてもらい寝てもらうことが先決です。

何も感情を出さず淡々と食事準備をしました。

…もしこれが到着していなかったらどうなっていたでしょうか、

「女性スタッフに日常業務を任せて

挟み込み作戦で警察にはふもとから、

男性スタッフにはこちらから早朝捜索に行ってもらっていただろう」とオーナーが言っていました。

この少ない人数でこれを行っていたと思うと、ぞっとします。

山小屋の業務は計り知れません。

ひたすらスタッフの情熱&努力で成り立っているのです。

それを理解していただければ「山小屋の対応が悪い」なんていえなくなります。

わたしも南アルプスの山小屋で高山病になってしまい

大混雑している中広いスペースを取ってくださり

ストーブまで用意してくれたスタッフの方のお顔は、

今でも鮮明に思い出せるくらいに覚えています。

あのとき対処していただかなければ、無事下山できませんでした。

まとめ:山小屋の対応は悪くても仕方ない。

①お客の都合より、山小屋のスケジュールで成り立っているから
②スタッフはトラブル対応に常に備えているから

理解していただけたでしょうか。

特にメジャールートor人気コースor繁忙期に歩かれる方には、

混んでいる小屋で不快な思いをされることも多いかと思います。

しかし、小屋の内情も理解して、登山を楽しんでいただけたらと思います。

※空いている山小屋は、スタッフさんとおしゃべりできたりする時間もありますよ。
時期をずらしていくのもかなりオススメです。

以上、『「山小屋の対応が悪い」と嘆く人へ。』の記事をお送りしました。

 

 

 

 

ABOUT ME
aimi
aimi
神奈川で15年間OLとして勤務→2016.3月高知へ夫婦で移住。 2017年4月から夫が地域おこし協力隊(木こり・自伐型林業)で勤務開始。 これから地方への移住を考えている方に向けて、のびのびと暮らす方法、登山、サイクリング、旅行のこと、いろいろ書いていこうと思っていますのでよろしくお願いします^^